浄法寺塗(じょうぼうじぬり)素材を生かした無地の漆美とは?

2020年8月23日

すっかり「じょうほうじ」と思い込んでいました、ライカです・・・。この浄法寺塗(じょうぼうじぬり)はどんなものか、わかりやすくまとめてみました。

浄法寺塗の魅力は国産漆ならではの落ち着いたつや

浄法寺塗の魅力は、国産漆ならではの落ち着いたつやにあります。きらびやかな蒔絵などの加飾をほどこさない無地の器が多く、それゆえ艶の輝きが最大限に発揮される漆器です。

出典(ことり工芸舎)

浄法寺は漆の産地

浄法寺は漆の産地でもあることから、上質な国産漆を用いた製品が作られます。

漆の魅力

どんなに時代が変わろうと、漆器の魅力は変わらず愛されています。例えば、汁椀。手に持ったとき、しっとりと馴染みます。唇に触れる感覚も優しく、そして熱が伝わりにくいので熱い汁物を入れても持ちやすく使いやすいです。
お手入れの方法をきちんと理解し怠らなければ、長く使っていけるのが漆です。

「長く」というところも、漆器の魅力。使うほどに色合いが変わり、艶やかになっていく。この楽しみを知れば、きっと毎日使いたくなること間違いなしです。

無地の器でツヤを最大限に魅せる

漆本来の美しさを味わってもらう為に余分な装飾は施さず、無地のシンプルな製品が多いのだそうです。素材を生かした引き算の美!

始まりは実用的な普段使いの器

地元の人が「御山」と呼ぶ古刹・天台寺の僧侶たちが、日々の食事に使うため自ら作った器がその由来といわれています。装飾がほとんどなく、素朴で実用的な普段使いの器。浄法寺塗の特徴として、質素倹約を旨とした寺の生活が育んだものがあげられます。

浄法寺漆

漆掻きが受け継ぐ伝統
浄法寺漆
出典(うるしの國・浄法寺)

現在、国内で流通している漆の97%以上が輸入によるもので、国産はわずか3%。そのうちの約70%が、二戸地域を中心に生産されている浄法寺漆なんだそうです。

浄法寺塗
出典(うるしの國・浄法寺)

手のなかでなじむ木のぬくもり、やわらかな口当たりや、熱を伝えにくいという漆器の特性は、熱いものを入れても扱いやすい点が魅力的です。シンプルで堅牢な「暮らしの器」である浄法寺塗は、使うごとに艶を増し、修理や塗り直しをしながら世代を超えて使い続けられる漆器サスティナブル(持続可能)な社会を目指す現代の暮らしにフィットするものとして、その評価が高まっています。二戸地域で生まれた浄法寺塗だが、盛岡市などでもつくられているのだそうです。

浄法寺塗の取り組みは地域や海外へも

地域でウルシの木を育て、漆を掻き、国産の木地に浄法寺漆を塗り重ねてつくる浄法寺塗は、いわば「究極の漆器

浄法寺塗の魅力をニューヨークをはじめ海外にも広く発信しているのだそうです。また市では、「うるし・はじめ事業」という -椀と匙を市内の子どもに無料で貸し出す取り組み- を実施。幼いうちから漆器に身近に触れる経験は、地域の伝統工芸に対する理解を深め、その伝統を守り伝えることにもつながっていくでしょう。