鳴子漆器(なるこしっき)ってなに?宮城の漆器の魅力や今をまとめ

2020年8月23日

鳴子漆器(なるこしっき)は、宮城県大崎市の周辺で作られている漆器です。

伝統的工芸品で、元々は温泉街のお土産として誕生した漆器

温泉街のお土産として生産されていた鳴子漆器の特徴として、日常で手軽に使ってもらえるように丈夫でシンプルな造りになっていることがあげられます。
派手な装飾は施さずに、美しい木目を楽しむことが出来るシンプルな透漆(すきうるし)の技法が用いられる「木地呂塗(きじろぬり)」のほか、「紅溜塗(べにためぬり)」や「流文塗(りゅうもんぬり)」などがあります

鳴子漆器の特徴

透明な漆で木目を生かした「木地呂(きじろ)塗」

鳴子漆器の特徴は、独自の塗装技術です。その中でも代表的なものが、木目を生かした「木地呂(きじろ)塗」と呼ばれる技法です。飴色の透明な漆を用いる木地呂塗で造られた漆器は、使えば使うほど美しい木目が浮かび上がります。

独特のマーブル模様「龍文塗」

また、1951年(昭和26年)に考案された龍文塗」は、独特の墨流しによるマーブル模様が美しい変わり塗りで、歴史は浅いながらも鳴子漆器の代表格として定着しています。

透明な漆を刷り込む「拭き漆塗」

木地に生漆と呼ばれる透けた漆を刷り込み仕上げていく技法です。
生漆を塗り、専用の拭き取り紙で余分な漆を拭き取る作業を繰り返していくことで艶と透けた木目の美しい器ができます。

紅色の光沢が美しい「紅溜(べにため)塗」

褐色味の強い透明な漆を厚めに塗り上げたものを溜塗といいます。
その下塗りの色が朱色であることで紅溜塗とよばれます。

など、様々な塗り方が存在します。
鳴子漆器は見た目の美しさはもちろん、厚みのある木地に漆を何重にも重ねて塗られているので、長年の使用にも耐えられるほど丈夫です。素材 漆、木地(ケヤキ、トチ、ブナなど)で、

鳴子漆器が始まったとされているのは約350年前、江戸時代の1624年(寛永元年)から1643年(寛永20年)の期間です。

鳴子漆器は日用生活用品として使い勝手の良さ、丈夫さで人気

現在鳴子漆器の職人は数えられるほどに減少していますが、独自の進化やいろいろなブランドとのコラボなど、伝統を守りながらも新たな挑戦をしています。

漆器と玩具の持つ「遊び」の融合とオーガニックなイメージをコンセプトに取り入れた新たなプロジェクトもスタート。鳴子にある二つの伝統工芸を現代風に新しくデザインして「NARUKO」ブランドとして発信していこうと「NARUKOプロジェクト」が立ち上がったそうです。

商品製作にあたっては、宮城教育大学の桂雅彦教授がデザインし、木地職人が木地を作り、漆職人が漆を塗り、こけし職人が絵を描くという形をとっています。

種類は豊富で、コーヒーテーブル・キャンドルスタンド・キャンドルホルダー・花瓶・コンポート・トレイ・ボウル・ワインクーラー・テーブルランプなど伝統と新しさが融合した遊び心のある作品が鳴子の温泉旅館やこけし店などを通じて販売されているのだそうです。(商品はすべて受注生産)

実用的であり丈夫でシンプルな鳴子漆器、ぜひ見かけたら手にとってくださいね。