雄勝硯(おがつすずり)の特徴、魅力や価格帯とは?

2020年8月23日

こんにちは!ライカです。雄勝硯(おがつすずり)って皆さんご存知ですか?太古の川の底の泥が堆積されたものが固まってできた雄勝石出できた硯、気になりますね!

雄勝硯(おがつすずり)とは

雄勝硯とは宮城県(仙台市、石巻市)で主に生産される伝統的工芸品です。
美しい黒と光沢が人気の硯です。16世紀頃から生産が始まっており、その品質の高さは伊達政宗も賞賛するほど。

工芸品名雄勝硯
よみがなおがつすずり
工芸品の分類文具
主な製品自然石硯、天然共蓋付き硯、特殊硯
主要製造地域仙台市、石巻市
指定年月日昭和60年5月22日

雄勝石の特性

雄勝硯の原料である雄勝石は、地質学的には北上山系登米層古生代二畳紀(2・3億年前)に属する黒色硬質粘板岩であり、その特性は純黒色で、圧縮・曲げに強く、給水率が低いため、化学的作用や永い年月にも変質しない性質を持っています。

雄勝石の魅力

素材は2.5億年前の泥が固まって出来た断層そのもの

太古の川の底の泥が堆積されたものが固まってできた雄勝石は、2.5億年まえの断層そのものです。断層ですので、ある方向には比較的、きれいに割ることができる。蓋付きの硯はこの性質を利用してできています。

スパッと割れる雄勝石の特性を生かした硯と硯の蓋

雄勝石をスパっと割り、片方は硯に彫り、もう片方は蓋として完成される。ふちは割ったままの状態で双方をあわせるとぴたっとはまる。石を割った瞬間に決まる、世界でただ一つしかない硯と蓋の組み合わせは、天然の石ならではである。

宮城県石巻市雄勝町で採取される上質な雄勝石

日本の書道の道具として、600年以上の歴史を持つ雄勝硯。
宮城県石巻市雄勝町で採取される上質な雄勝石は、「黒色硬質粘板岩」と呼ばれ、粒子が均質で圧縮や曲げに強く吸水率も低いため、硯石として非常に優れた性質を持っています。その黒色の石肌からは、培われた年月と、優雅さが感じられます。

雄勝硯の今

国産硯石のシェア90%を誇っていた雄勝町でしたが、東日本大震災を経た現在、硯のみならずテーブルウェアや箸置き等商品の幅を広げて、伝統工芸の継承に向けた取組みが雄勝硯生産販売協同組合を中心に行われています

雄勝石の歴史

雄勝硯の歴史は大変古く、室町時代初期に遡ると言われています。
江戸時代の初めには、牡鹿半島の遠島(とおじま)へシカ狩りに来た伊達政宗に、硯を二面を献上して、いたく称賛され、褒美を授かったことが伝えられています。
また伊達家の二代目忠宗もその巧みな技に感服して、硯師を伊達藩に召し抱え、硯の原料が採れる山を「お止め山(お留山)」として、一般の者が石を採ることを許さなかったと言われています。

雄勝石の製作工程

古くから産業として成り立っていた雄勝硯は、雄勝石の採石、切断、砂すり(原石の表面をすり鍵盤で滑らかにする作業)、そして彫りと、分業されていました。今回は彫りから硯を仕上げていく工程をご紹介します。

工程1: 縁立て

一枚の石から、縁を作っていきます。ノミの柄の部分を肩に当て、重心をかけ、体中の力を集中させます。石を彫るという強い力と同時にやさしい曲線を描くという技術が必要です。

工程2: 荒彫り

墨堂(墨をする部分)と海(磨った墨が溜まるところ)を大まかに彫ります。大体の深さを一気に彫ります。

工程3: 海彫り

石全体の1/3が海の部分になります。その深さは一番深いところで全体の石の厚さの2/3程です。この海の広さ、深さとも手で石を触り確かめながら彫っていきます。この墨堂から海にかけてのなだらかな斜面が、水と磨った墨の流れを決めます。

工程4: 磨き

彫り上がった硯は中磨き、外磨き、仕上げ磨きの三段階に分けて砥石・耐水ペーパーを使い、磨きます。中磨きは硯の中でも墨を磨るという一番肝心なところを磨く作業です。手で丁寧に感触を確かめながら磨きます。

工程5: 底を平らにする

その後、底を平らにします。墨がよく磨れ、墨の流れも絶妙な硯でも底がしっかりしていなければ台無しです。硯を支える底は、全体に力を均等にかけながら整えます。石を磨くということは彫るのと同様、かなりの力を要します。やはり、からだ全体の力を腕に集中させ、勢いをつけて底を磨き整えます。

工程6: 仕上げ

仕上げは、漆を使ったつや出し仕上げ、やき仕上げ、墨を使った墨引き仕上げの三つの方法があります。それぞれ違ったつやが出ます。

雄勝石の製品

雄勝硯 天然共蓋付き 小四六

玄昌石(雄勝石)から素材を掘り出し、熟練の硯職人がていねいに作り上げた硯。雄勝石の性質を活かし、1枚の石を割って、蓋と硯を製作しています。
きめ細かく、鋒鋩(ほうぼう)もしっかりしており、磨墨に最適な硬さが特徴です。ふた付きの天然石で、墨液の水分蒸発を防ぎ、時間が経過しても変わらない濃度を保てます。(https://ogatsusuzuri.thebase.in/items/13074172

雄勝石 銘々皿(18cm)

雄勝石を仕様した銘々皿です(Shimanuki Online Shop https://www.shimanuki-shop.com/?pid=137345679

角盃 雄勝の濡れ盃

雄勝の濡れ盃シリーズの新作「角盃」。雄勝石の特性や風情をより活かした酒器だそうです。(Shimanuki Online Shop https://www.shimanuki-shop.com/?pid=129550764

雄勝硯のワークショップやウェブショップ

雄勝硯生産者協同組合

雄勝硯生産販売協同組合は、雄勝硯、雄勝石スレート、雄勝石皿・雄勝工芸品などを生産・販売しています。(HP https://www.ogatsu-suzuri.jp/

雄勝硯復興プロジェクト

日本製の硯の90%を生産していたといわれる宮城県石巻市雄勝の硯産業ですが、産業としては衰退傾向にあり、そして2011年3月11日に発生した東日本大震災で壊滅的打撃を受けました。硯の生産はもとより、後継者の育成にも光が見えない状況だそうです。

新しい書道文化を確立する方法を模索するために、書道や道具の有識者にインタビューを実施し、書道文化が置かれている現状を把握、問題点を浮き彫りにしてから、実際に硯を製作。

書家や彫刻家などのアーティスト、デザイナーと協力し、理想の文房具や新しい文化を創造していくプロジェクトです。製作した新しい硯は、ギャラリーでの発表やイベントの開催を予定しているそうです。(雄勝硯復興プロジェクトhttp://suzuri-ogatsu.jp/

まとめ

太古の川の底の泥が堆積されたものが固まってできた雄勝石出できた硯
雄勝硯とは宮城県(仙台市、石巻市)で主に生産される伝統的工芸品

日本製の硯の90%を生産していたといわれる宮城県石巻市雄勝の硯産業ですが、産業としては衰退傾向にありますが、未来へ向けて新たな試みや製品を生み出しているようです。応援したいですね!

習字をする機会が減り、文字を書くことが減り、デジタル化が進む今、書道が流行っているようです。文字を書く、文字にして伝えるという文化って素敵だなあと思います。お手紙も手書きで文字が書かれているとあたたかさを感じたりします。人の心やあたたかさや歴史が忘れられることなく大切にされていくことを願うばかりです。