大館曲げわっぱ(おおだてまげわっぱ)の特徴/価格の違いなどまとめ

2020年8月23日

お弁当生活をするのなら一度は買うことを検討する「曲げわっぱ」。わっぱ飯として見た目も映えることもあり流行したりもしましたが、いざ調べると値段もまちまちで「どれが本当に良いものなのかがわからない!」といった状態ではないでしょうか?知った上で選びたいですよね。

大館曲げわっぱとは?

秋田県大館市の工芸品で、財団法人 伝統的工芸品産業振興協会によって経済産業大臣指定伝統的工芸品に指定される曲物のことです。日本各地にはさまざまな曲物がありますが、国の伝統的工芸品の指定を受けたのは大館曲げわっぱのみとなります。(伝統工芸指定されてない地域の曲げわっぱが粗悪なわけではありません。)

工芸品名大館曲げわっぱ
よみがなおおだてまげわっぱ
主な製品曲物
主要製造地域秋田県大館市
指定年月日1980年10月16日

曲げ物のはじまり

始まりは約1300年前

秋田杉で曲物が作られるようになったのは約1300年ほど前。大館郷土博物館には推定10世紀初頭に制作された曲げわっぱが所蔵されており、驚くことに現在とほぼ同じカタチをしているそうです。産業として確立したのは17世紀後半頃。大館城主佐竹西家が、下級武士の副業として奨励し発展しました。

曲げ物とは

弾力性に富み美しい木目を特徴とする天然秋田杉を薄く剥いで、熱湯につけて柔らかくして曲げ加工を施し、山桜の皮で縫い止めをして完成します。明るく優美な木肌と整った木目、その優しくシンプルな自然の素材は現代感覚にもマッチし、優秀さは海外にまで知れ渡っています。

大館曲げわっぱの特徴

秋田杉という日本有数の銘木

秋田県大館市で作られる曲げわっぱは、日本有数の銘木として知られる秋田杉を使用しています。現在流通している秋田杉は、自然の中で育った「天然秋田杉」と人工的に植林された「秋田杉」の2種類。これまで曲げわっぱには「天然秋田杉」が用いられてきましたが、自然保護を目的に2013年3月で伐採が禁止となったことを理由に、原木の在庫利用を除くと今では原材料のほとんどが「秋田杉」となっているのだそうです。

天然秋田杉と秋田杉の違い

「天然秋田杉」は日本三大美林のひとつとされ、樹齢は200〜250年・年輪幅が細かく節のない柾目と光沢が特徴です。一方、「秋田杉」は樹齢100年前後のため年輪幅が若干広いものの、近年の「天然秋田杉」に比べ赤みがかった美しい色合いをしています。均一な木目、軽さ、弾力性、心地よい香りはどちらも同じ。曲げわっぱに最適な材であることに、変わりはありません。

曲げわっぱを選ぶときのポイント

曲げわっぱ弁当箱を選ぶときに、押さえておきたいポイントをご紹介します。

世の中には様々な加工がされた曲げわっぱがあります。曲げわっぱの特性を生かしたものから、手入れが簡単なものまでさまざまです。ご自身に合った曲げわっぱを選びましょう。

しかし、手入れが簡単な加工のされたものは、曲げわっぱの特徴は生かされていないので注意が必要です。

本来の大館曲げわっぱの特徴

<白木の曲げわっぱ>冷めてもおいしく食べたいなら、塗装されていない曲げわっぱを

大館曲げわっぱは、現在いろいろなタイプの製品がでています。しかし、曲げわっぱの特性を最大限に活かしたいなら、塗装されていない、白木の曲げわっぱ弁当箱がおすすめです。白木(無塗装)とは、名前のとおり素材そのままで、塗装を行っていないタイプです。

①通気性に優れ、上記を逃しさめてもふっくら

白木は吸湿性・通気性に優れているので、温かいご飯の余分な蒸気を逃してくれるので、冷めてもふっくらおいしく味わうことができます。

②杉の香りが良い

天然杉の香りが食欲をそそります。

③木目の美しさや木の香り、温かみのある手触りが楽しめる

見た目の美しさも最上級なのは、白木ならでは。ただし、油やソース・ケチャップなどを使ったおかずをそのまま入れるとシミになることも。しかし、それも使い込んだ証で味なのかもしれません。

④長く大切に使える

洗剤が使えない、よく乾燥させないと黒ずんでしまうなど、お手入れにはやや手間がかかるように思えますが、それも曲げわっぱの醍醐味。曲げわっぱの魅力を実感しながら、長く大切に使いたい方にはぜひおすすめしたいタイプです。

白木曲げわっぱ手入れ方法

1、お湯、または水をを注いで、汚れを軽く洗い落とす。

お湯を注いで汚れを浮かす。

使用後はお湯、又は水を注ぎ、汚れを浮かせてください。

その後、軽くタワシで洗い落としてください。

2、クレンザーとタワシで洗う。

クレンザーとタワシで洗う。

研磨剤が入ったクレンザー(磨き粉)で白木の表面を磨くように、新しい木肌を出す気持ちでタワシを用いて洗ってください。

3、完全に乾かす。

逆さにして干して乾かし、高い位置に保管する。

洗った後は十分にすすぎます。乾燥を促すために、お湯ですすぐことも有効です。すすいだ後は水分がよく切れるように乾かします。
(引用 柴田慶信商店 http://magewappa.com/maintenance

<使用前のポイント>

中身を詰める前に、まずお弁当箱の内側に水を張り、1分くらい吸水させてから、水を捨て、布巾で水気を拭き取ります。
ご飯やおかずのこびりつきは、このひと手間をかけることで防ぐことができます。

<使用後のポイント>

白木の曲げわっぱの使用後は、できるだけ早くお湯に浸し、しばらくしてから洗剤を使わずぬるま湯で洗い流します。洗った後は、しっかり乾燥させることが大切です。

手入れがラクな曲げわっぱは?

とはいえ、手入れがラクなものを欲しているかたもいるかもしれません。その場合は、白木以外に、塗装タイプの曲げわっぱがあります。

・塗装された曲げわっぱ

①漆塗装タイプ

漆塗りの曲げわっぱは、耐久性に優れているので、塗り直しなど丁寧に手入れをすれば何十年も使用することができます。また、漆自体に優れた抗菌作用があり、白木ほどではないですが調湿作用も発揮してくれます。油ものにも強く、洗う時も中性洗剤が使用できます。仕上げは乾拭きですむので、取扱い方法が簡単です。

材質の香りや風合いは白木ほどではありませんが、長く使って乾拭きを続けるうちに漆特有のツヤが増すので、使い込むほど愛着も増していきます。

②ウレタン塗装タイプ

木地の表面を樹脂でコーティングしたウレタン塗装の曲げわっぱは毎日のお弁当に最適です。見た目は白木タイプと変わりません。
使用後は洗剤でキレイに洗って、乾いた布で拭き取ればOK。油モノを入れられるのも嬉しいポイント。取り扱いが手軽ながら、木目の美しさを堪能できます。

ただし、表面を樹脂でコーティングしてしまうことにより、木地がうまく呼吸できず、曲げわっぱの最大の魅力である吸湿性などが損なわれてしまいます。
特に内側全てがウレタン塗装が施されたものは、プラスチックのお弁当箱と機能的に変わらない
ため、購入する際にはどの部分に塗装が施されているかを確認するようにしましょう。 (ご飯部分は無塗装で、おかず部分はウレタン塗装になっているものが理想的です)
杉や檜といった香りのよい木材を使用していても、残念ながらウレタン塗装の場合は木の香りは全くしません。また、個人差はありますが、ウレタン特有のにおいが気になるという方もいます。